No.422022.3.1
(令和4年3月1日更新)
①雇用調整助成金の特例措置 6月末まで延長へ (厚労省 令和4年2月25日発表)
雇用調整助成金の特例措置の期限は3月末までとなっていましたが、厚生労働省は、新型コロナの影響が続いているとして、さらなる支援の強化を求める意見が出たことなどから、6月末まで延長することを2月25日に開かれた労働政策審議会(厚生労働大臣の諮問機関)での議論を経て正式決定しました。
なお、この雇用調整助成金は、企業が従業員の雇用を維持した場合に、休業手当などの一部が助成される制度で、新型コロナの影響を受けた企業を対象に特例措置が設けられています。
具体的には「まん延防止等重点措置」などの対象地域で、休業や営業時間の短縮などに協力した企業や、直近3か月の月平均の売り上げが3年前までのいずれかの年と比べて、30%以上減少した企業には一日当たりの上限額を1万5000円に、助成率を大企業と中小企業いずれも最大100%に引き上げています。
それ以外の企業についても助成率を中小企業は最大90%、大企業は最大75%に引き上げています。
厚生労働省によりますと、雇用調整助成金の支給額は、特例措置が設けられた一昨年2月から今年2月18日までに5兆3000億円余りに上っています。
②小学校休業等対応助成金 (休校時の保護者助成) 対象期間を6月末まで延長へ (厚労省 令和4年2月24日発表)
コロナ禍で保育園や幼稚園、小学校が休園・休校になった保護者を支援する助成金制度について、労働者団体等が延長を求めいた期間に関し、厚生労働省は3月末までだった対象期間を6月末まで延長する方針に変更しました。
この決定は、コロナの影響で子どもの通い先が臨時で休みになったり、子どもが濃厚接触者になったりして、休業せざるを得ない保護者が多いと判断した結果です。
なお、こうした保護者に対し、有給休暇とは別の「特別休暇」を与える勤務先の事業所を対象に、休んだ間の賃金分を助成するものです。
助成金の上限は1人1日あたり1万5千円で、勤務先による申請のほか、保護者による申請も認めてきましたが、「使いにくい」との声が保護者らから上がっており、厚生労働省が2月に手続き方法の簡略化を実施しています。