No.492022.10.1

新型コロナ“感染者の全数把握簡略化”9月26日から全国一律開始

(令和4年10月1日更新)

 

 新型コロナ感染者の全数把握を簡略化し、発生届対象を65歳以上、入院が必要な人、重症化リスクが高い人、妊婦に限定する運用が、9月26日から全国一律で始まりました。
 8割を占めるとされる若い軽症者は届け出が不要となり、今後の事務負担の軽減が期待されます。
 また、政府は都道府県に対し、軽症者の症状が急変した時に健康フォローアップセンターなどを通じて適切に対応できる体制を作ることや、これまでどおり軽症者にも一定期間の外出の自粛を求めることを要請しており、その実効性が課題となっています。
 なお、加藤厚生労働相は、届け出対象外の人の体調悪化時の対応について「自治体と連携を取り、課題が出てくれば改善を図りながら対応していきたい」と語った。



全数把握の簡略化 課題は?

 簡略化の導入にあたっては、抗原検査キットのインターネット販売の解禁や、都道府県が設置する健康フォローアップセンター、オミクロン株対応のワクチン接種など、詳しい報告の対象外の人が安心して自宅で療養できる体制を整備したほか、今後の感染拡大への備えを強化したとしています。
 そのうえで詳しい報告の対象外で症状がない人や軽い人については自分で検査を行って陽性だった場合は、健康フォローアップセンターに登録することで、医療機関を受診せずに療養を開始することができるようにしました。

 また、希望する場合は宿泊療養や配食などの支援を受けることができるほか、自宅で療養中に症状が悪化した場合には健康フォローアップセンターが連絡や相談を受け付け、医療機関につなぎます。

 ただ、これまでのように保健所による健康観察ができなくなるため、


▽ 症状が悪化した際に医療機関の紹介などを迅速に行えるよう健康フォローアップセンターの連絡先などを周知す

 ること
▽ 外出自粛の要請など感染対策をどう呼びかける

 

以上などが今後の課題となっています。

 なお、厚生労働省は詳しい報告対象が限定されることで、今後、クラスターの把握が困難になるとしていて、高齢者施設などでは引き続き拡大防止に向けた取り組みを行うよう各都道府県に対し求めています。

 

 

国の一連の政策は?

 
 国は今後、感染拡大が生じても、保健医療を機能させながら社会経済活動を維持できるようにするとしており、今後の世界的な感染の動向を踏まえ専門家の意見も参考に、更にウィズコロナに向けた感染対策の在り方について引き続き検討していくとしています。

 

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