No.332021.6.1

雇調金のコロナ特例、7月も現状維持へ 財政難の懸念も

(令和3年6月1日更新)

 

 政府が、従業員に支払った休業手当に対し助成する雇用調整助成金について、新型コロナウイルス感染拡大で収益が悪化した企業や感染拡大地域の飲食店などを対象とする特例措置を7月以降も維持することが5月27日、決定された。

 

 従来は6月末が期限だった。緊急事態宣言が延長される見通しとなり、雇用を守る企業の取り組みを支援する。

 

 雇調金は、売り上げが3割落ち込んだ企業や、緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の地域で営業時間の短縮要請に応じた飲食店などを対象に、休業手当の全額(日額上限1万5000円)を補填(ほてん)している。

政府は7月以降に段階的に縮小する方針を示していた。

他の企業については、解雇していなければ原則として中小企業で手当の9割(上限日額1万3500円)、大企業は4分の3(同)になっている。

 

 雇調金の特例措置は昨年から今年にかけ、延長を繰り返しており、支給決定額は5月21日までに3兆5000億円を超えた。

雇用保険財政はほぼ枯渇状態となっている。 来年度からの保険料引き上げが避けられない情勢だ。

厚労省のある幹部は「8月も現状の特例水準を維持するとなると財源が厳しい」と話す。

まずはご相談ください
Free 0円 助成金無料診断